お仏壇の処分/消えゆくお仏壇におもう

遷仏(せんぶつ)と言って、
お仏壇を処分する際にお勤めをします。
最近は依頼が増えていますが、
どちらのお宅も事情は似通っています。

空き家になった実家にお仏壇がある
引き継ぐ者がいない
子供に負担をかけたくない

お仏壇がなくても信心はできます。
しかしそうなると私たちはお仏壇なしで成さねばなりません。
仏さまを想うことで得られる安心感や、
亡き人にお浄土で逢えるという世界観を伝えることを。
子どもに、命のお話しをしてあげることを。
「いのちってなんでだいじなん?」
こんなお話しを、お仏壇なしで。

心に仏さまを想ったり、
紙切れに書いた南無阿弥陀仏を壁に貼ってもいいです。
誰のでもなく、私の仏さま。
最初は真似事でもいいです。

僧侶は、お仏壇といっしょに
お念仏までも処分させてはなりません。

「なまんだ〜ぶ なまんだ〜ぶ」
と言っています。


住職の日記一覧へ戻る