だんだん寂しく

今年の夏にご主人を見送った女性が、
お墓参りの後に立ち寄ってくれました。
「毎月の命日にはお参りに来ています」

お葬式のあとしばらくは、
ご主人の介護から解放された安堵感があったそうです。
友人から「これから好きなことすれば」
という言葉をかけてもらったことも。

半年が経ち、今は少しづつ寂しさが増しているようです。
園芸が好きだったご主人の残したランや盆栽を見ていると、
色々なことが思い出されるようで、
一緒にいったプロ野球観戦や旅行の話をしてくださいました。

朝起きて「今日は何しようかなぁ」って考え込むこともあるそう。
何かしなくちゃ、という気持ちも分かりますが、
「そんな日もあっていいと思います」とか
「ご飯を鍋で炊いてみるとすごく美味しいですよ」とか、
なんてことない話題をひとしきりして、
「さてと!そろそろ帰ります」と言って帰っていかれました。

もう少し、お坊さんらしい会話ができれば良かったですかねぇ。

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