住職の日記

とにかく子供に負担をかけたくない

お仏壇を処分されるとのことで、
今日はKさんのお宅にお邪魔して、最後のお勤めを行いました。

Kさんは現在、奥さまと二人暮らしです。
80才も真近にせまっていますが、お二人共に健康でお元気です。
他家に嫁がれた娘さんがいらっしゃいますが、
お墓や家の後継ぎはいません。

先日、遠方にある先祖代々のお墓を、
永代供養墓「ゆずり葉の碑」に改葬したところです。

Kさんが気がかりなことはあと二つあります。
お葬式の事と、お仏壇のことです。

お葬式については、パンフレットをお渡しして、
「もしもの時はお寺にお電話ください。」とお伝えしました。
その後の段取りや費用のことをご説明し、納得していただきました。

お葬式のことで特にKさんが気になっていたのは、
「自分たち夫婦のうち残された方が死んだ時、お葬式の当日に納骨できるのか」
という事でした。
要するに満中陰に納骨する場合など、納骨まで日数が開いた場合、
娘さんの嫁ぎ先へ自分のお骨を安置させる訳にはいかないというのです。
だからお葬式の当日に納骨まで済ませたい。

もちろん娘さんに聞けば、ご主人の承諾を得てお家に安置してくれるはずです。
Kさんもそれは分かっているのですが、
気持ちとしては、自分たちのことは、なるべく自分たちでしておきたいということ。
その気持ちから、今回お仏壇の処分も決断されたと言うわけでした。

お墓の改葬も、お葬式の手配も、お仏壇の処分もすべて、
「娘に負担をかけたくない」その一心でのことなのです。
Kさんのお気持ちは、痛いほど分かるではないですか。

このように、Kさんご夫婦と同じような思いの方は、たくさんいらっしゃいます。
僧侶ならば、もしかすると「そもそも人は、生まれてから死ぬまで、
誰の世話にもならないで生きるなんてできないのですよ。
今のあなたも、たくさんの命や人に支えられて生きているのですよ。」
というご法話をするのかもしれません。

たしかにその通りなのですが。
人によっては「そんなの、なんの解決にもなっていない」と思うかもしれません。
確信を持っている訳ではありませんが、私はこのような場合、
まずご要望に沿うように心がけています。

お墓が負担、法事が負担、お仏壇が負担、お骨が負担。
たしかにこうして並べてみると、やはり何かすっきりとしない心地がしますが、
まずは、その負担を取り除くお手伝いをさせていただいてから。
そこからゆっくりと、本当に大切なことをお伝えできれば良いと考えています。

負担であると思っている事の中には、
実はなくてはならない、大切なこともあると思います。
本当に肩の荷がおりたならば、
お坊さんの話も、聞いてもらえるかもしれませんね。

いつもお花がいっぱい永代供養付きの小さなお墓 ゆずり葉の碑
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