住職の日記

お念珠が切れた!

住職が毎日のお勤めで使用しているお念珠が、
突然ぷつっと切れて、珠がバラバラと転がりました。

こういう時、とっさに思ってしまいませんか?
「何か良くないことが起こるのでは…」
といったことを。

4、四という数字がつく、
靴ひもが切れた、
黒猫が目の前を横切った、
飾ってある写真立てが倒れた、
時計に目をやったらゾロ目だった、
などなど、いわゆる「不吉とされるジンクス(迷信)」はたくさんあります。

お寺に嫁いで来た私でさえも、
「何か起こるのかしら、不吉だわ」とこそ思わないものの
そういった場面に遭遇すると恥ずかしながら
反射的に心が微かに動いてしまうのですから、
あまりにも自然に生活に根付いているものなのだと、認めざるを得ません。

何かが起きると、なぜそれが起きたか、
ものごとに因果関係を求めるのが人の心ですが、
迷信とものごとの結果には因果関係はありません。

たとえば、病室やマンションに「204号室」のように
4の付く部屋番号を付けないことと、
四つ葉のクローバーを幸せの象徴とすること。

靴ひもや念珠は切れたら不吉だけれど、
一時流行った「ミサンガ」は切れると願いが叶うとされること。

同じようなものごとに関して、正反対の解釈が存在するということからも、
いかに人間が「迷いやすい」生き物なのかを思い知らされます。

迷わず生きることは、私たちにはあまりにも難しいことです。
迷いながら、悩みながら、間違いながら、ゆらゆらと揺らぎながら、
変化していく自分も含めての「あるがままの自分」で生きていくこと。
それがゆるされ、そんな自分でも救ってくださるというだけで、
心の中がじんわりと温かくなる気がします。
「仏教」とか「み教え」とかいうと、難しいですが…ね。

 

住職の切れたお念珠は、近々ご本山に参拝させていただいた折にでも、
購入したお店で修理してもらうつもりです。

もう何度となく修理して使い続けている、
手に馴染んだものが使えないので、今とっても不便だそうです。

春のごちそう

今日は立夏(りっか)。
暦の上ではもう「夏」です。

そう言われてみれば、
日に日に強くなる陽射しや吹く風のにおいにも、
夏の気配が忍び込んできているように感じます。

じわりじわりと、追い立てられる春。

本格的な夏が来てしまう前に、
カメラロールに少しだけ残っていた
春の精進料理をおさらいしておきます。

●たけのこごはん
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お精進の日にも作ったのですが、
今季は何度も炊いたたけのこごはん。
お出汁の味やたけのこやお揚げの切り方を
少しずつ変えてみたりして、
好きな味を見つけるのも楽しいです。
私は、お揚げさんはなるべく細かく刻み、
たけのこは大きすぎず、薄めに切ったものが
味の含みも良くてお気に入りです。

 

●たけのこの木の芽味噌和え
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去年は木の芽をしばらく放置して乾燥させてしまい、
木の芽味噌作りに失敗してしまったので、
今年は木の芽を手に入れてすぐに作りました。
すり鉢でよくすって作りましたが、
うーん、色味がもうひとつなような…。
倍量くらいで木の芽をたっぷり使った方がよかったかしら。

たけのこ料理の中でも、木の芽味噌和えは
とりわけ春らしさが際立って感じます。

写真が残っていませんでしたが、
加太でとれたわかめをたくさんもらったので、
若竹煮も何度も作りました。
若竹煮も、年中手に入る真空パックの水煮たけのこでは
決して出せない風味があるので、
この季節に作らないと!という気持ちになりますね。

 

●春キャベツとわかめのナムル
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これも加太のわかめを使って。
春キャベツもわかめも、さっと湯がくだけで
やわらかく、おいしく食べられます。
味付けはごま油とお塩のみで、
仕上げのごまはたっぷりと。

季節の食材としては、山菜をよく目にするのですが、
小中学生の頃、理科で習った頃から
なんとなく“シダ植物”が苦手で、
下処理のことを考えるとあまり食指が動かないでおります。
いずれチャレンジしてみたい、とは思いながらも。

 

農業をやっている叔父一家によると、
今年は豆類の生育があまりよくなかったそう。
たしかに、お店で見かけても量も少なく、
あまり安くもない…。

いつもどっさりとスナップエンドウやきぬさやを
分けてくれる遠い親戚のおばあさんも、
今年は豆類を作らなかったそうで、
楽しみにしていたお豆さんざんまいはおあずけです。

すじ取りをしていたら、
指の先にまで青いにおいが移るあの感じ、
けっこう好きなのですが。

 

 

お正月にむけて

いよいよ今年も残りわずか。
いつも行くスーパーでも、お正月飾りや
おせち料理の食材の売り場が
大きく展開されはじめました。

12月に入ったと思ったらクリスマスソングが流れ、
25日が過ぎたらそそくさとツリーを片付けて
お正月の準備をする。
日本ってつくづく面白い(?)国…。

 

一般家庭からお寺に嫁いで来た私、
恥ずかしながらわからないことも多く、
いまだに一つひとつ調べながらのお寺ぐらしです。

そういえばお寺でのお正月の迎え方って…?

「年神様をお迎えする」ために用意する
しめ飾りや門松など、神道に関わるものは
浄土真宗のお正月では用いません。

ではお正月のお荘厳は?

内陣(ご家庭ではご仏壇)を綺麗に掃除し、
鏡餅の上に橙をのせてお供えし、内敷をかけます。

あとは、香炉、燭台、花立ての三具足を。
といっても、お仏壇に三具足を揃えるのは
普段からのことなので、
「お正月だから」といって
それほど特別なお飾りはしないのですね。

供華は松などがよいようです。

 

 

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お念珠のこと

先日、ある檀家さんからご質問がありましたので、
「お念珠」について調べてみました。

よく耳にするのは「数珠(じゅず)」という呼び名かも知れませんが、
浄土真宗では「念珠(ねんじゅ)」といいます。
「念珠をかけないで礼拝するのは、尊い仏さまをわしづかみにするようなことである」
と蓮如上人がおっしゃっているように、
仏さまを礼拝するのには欠かすことのできない、大切な法具です。
他宗派では、念仏を数える法具として使われることもありますが、
浄土真宗では口でお唱えするお念仏の数を問題にしませんから、
このような使い方はしません。
したがって、珠の数にも決まりはありませんが、
二重にして使う双輪(ふたわ)念珠は僧侶が法衣を着用した
正装の際に用いるものですので、
門徒の方は単輪(ひとわ)念珠が好ましいとされています。
房のかたちは紐房(おもに男性用)や切房(おもに女性用)などが一般的です。
珠の素材は石や木、木の実などさまざまですが、
こちらも特に決まりはありません。
これからご用意される方には以上のことを参考にしていただければと思いますが、
これ以外の念珠ではダメということはありません。
つまるところ、浄土真宗ではお念珠について厳密な決まりはないようです。
大切なのは、お手持ちのお念珠を大切に扱い、
お参りの際には必ず手にしていただくこと。
合掌の時は両手を合わせて両手にかかるようにお念珠を通して房は下にたらし、
親指で軽く押さえて礼拝します。
法要や法話の最中は左手に持って膝の上に置き、
床や畳などの上に直接置かないようにします。
布製の念珠入れに入れておくと、
持ち運びの際に傷が付くのを防げますし、 どこかへ置く時には念珠の下に敷くことができますよ。 DSC_0528

住職と坊守のお念珠とお念珠入れです。
結婚の記念にと、西本願寺前の「ぜにや」 さんにて揃いの物を求めました。
切れてしまっても修理してもらえるので 末長く大切に使うつもりです。

台風一過

台風一過の秋晴れで、なんだかほっとします。

和歌山には完全なる夜中の接近となり、
豪雨と暴風の音のせいで眠れなかったぐらいで、
被害というものはありませんでした。
毎度ながらの、落ち葉だらけの境内でしたが。

被害に遭われた方には、
心よりお見舞い申し上げます。

「なんだか妙に災害が多い気がするね…」というのが、
朝刊の見出しを眺めながらの朝食時の
近ごろもっぱらの話題。
また新たな台風が出現しているようです。
皆さまお気をつけ下さい。

 

さて。
お久しぶりになってしまいましたが
精進料理のことも少し。
スマートフォンのアルバムを見直していると、
せっかく撮ったのに載せていないものが
いくつかありました。
季節外れなものもありますが、お許しください。

 

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◎たけのこの木の芽味噌和え

木の芽は山椒の若葉。
この香りをかぐと、子供の頃、
「手の平にのせてパン!と叩くと香りが立つよ」
と両親に教わったことをいまだに思い出します。

実は、「木の芽味噌をつくろう」と思い立って
木の芽を手に入れてから少し予定が狂い、
数日後にようやく取りかかろうと思ったら
木の芽が乾燥してしまっていて、
綺麗にすり潰せなかった結果のこの色です。(恥)
本当なら、鮮やかな緑色のお味噌になるはずでした。
でもさすがの香りの強い木の芽、
いい匂いはしっかりと味噌に移っていましたよ。

うすいお出汁でさっと炊いたたけのこを和えました。

 

 

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◎冬瓜の梅葛あん

冬の瓜、と書くのに旬は夏なのです。
夏になると、やたらとでっかい冬瓜を
スーパーマーケットでも見かけますね。
しかもお安い。

あまり食べたことがなかったのですが、
杉本節子さんの「感謝の精進料理」
このレシピが載っていたので
挑戦してみました。

皮をむいてから格子に隠し包丁を入れたり
下ゆでが必要だったり
ゆですぎるとぐずぐずになってしまったりと、
少し手間がかかる印象ですが、
90%以上が水分と言われるだけあって
こちらのレシピのように冷やして食べると
暑い季節にもぴったりの食感でしたよ。

地元の特産品、梅干しを使った
さっぱりとした葛あんもお似合いです。

 

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◎切干し大根とひじきと厚揚げの煮物

檀家さんにいただいた手づくりの切干し大根で。

手づくりの(干したての?)切干し大根って、
えもいわれぬ香ばしいいい匂いがするのです。
市販のものは、開封しても
あまりそんなふうに感じないのですが。
あの匂いをかぐと、太陽のめぐみを感じます。

いつものシンプルな煮物もいいですが、
この時はひじきと厚揚げも入れてみました。

 

 

 

 

ゆらゆらと

梅雨入りのニュースを耳にして、 「ついに来たか…」と思わず呟いてしまいました。 じめっと蒸し暑いこの季節が昔から苦手な私。 幼少の頃からアトピーで、 花粉やほこり、日光、汗、乾燥など 多くの“天敵”がいる体質なので、 過ごしやすい季節というのは 一年のうちでもそれほどありません。 中でも梅雨の時季は、 お肌の調子はもちろん、 なんだか心も陰鬱になって 不調を感じてしまうことがしばしばで、 毎年梅雨入りの報せを聞くだけで、 私の心はどんよりと翳ってしまうのでした。   でも、そんな私にも、 ぽろんぽろんと傘に当たる雨粒の音や、 瑞々しく鮮やかな紫陽花、 いつもより少し薄暗い本堂にくゆる蚊取り線香の匂いなど、 “この季節の好きなもの”があります。 (洗濯物がカラリと乾かないのは、本当に困りますが!)   どんな物事にだって、色んな面があります。 0か100、善か悪、好きか嫌い… 簡単に白黒をつけられることばかりではなく、 ゆらゆらと揺らぎながらどうにか前に進んでいくのが、

人間らしさなのかもしれませんね。   悲しい日々にも不意に笑顔がこぼれたり、 楽しい時間にふと切なさを 感じたり。 そんな揺らぎのはざまでこそ、 何か大切なことに気づけるような気がするのです。   IMG_20140503_191529 いつか見た、美しい夕暮れ。

坊守ごあいさつ

<坊守よりごあいさつ>

善称寺 坊守の宇治田沙季と申します。
お料理の記事や、日々のことを書かせていただいております。

浄土真宗はもとより、仏教にさえも
あまり親しむことのなかった
一般の家庭からお寺に嫁いで参りました。
何事に関してもまだまだ知らないことだらけで、日々勉強中です。

「お寺といえばお葬式や法事、お墓参り」
そんなイメージが根強くありますが、
お寺に行くことが特別なことではなくて
何もない日にも気軽に立ち寄っていただけるような、
親しみやすいお寺でありたいと思っております。

もしそこが、自分の大切な人の眠る場所であったら…
もし、自分がそこに眠る立場であったら…
いつも人々の温かい言葉や笑顔が交わされる、
そんな場所であってほしい。
そう思うからです。

悲しみや寂しさに立ち向かわねばならない時も、
そういう場所なら、やさしく受け止め、
やわらかく包み込んでくれるような気がするからです。

「頼りになる存在」にはほど遠いですが、
皆さまに寄り添えるような坊守でありたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

goaisatu

 

 

 

 

 

写真が苦手なふたりです。

 

 

 

 

 

 

ようこそ

善称寺、門の所に立って見ると、正面が本堂です。
履物を脱いで、ご自由にお上がり下さいね。
乾漆造という方法でつくられた
凛としたお顔の阿弥陀様がおられます。

そして、本堂の右手にゆずり葉の碑があります。
こちらにも、やさしいお顔の阿弥陀様がおられます。

右奥は墓地になっております。

境内には玉砂利を敷いていて、
ところどころ踏み石があります。
お足元にはお気をつけ下さい。

 

そして、本堂の左どなりが寺務所の入り口です。

IMG_20140323_170157

目印はこちら。

 

些細な事でも構いません、
なにかご用事がございましたら、
お気軽に扉を開けてお入りになり、
玄関に置いている呼び出しボタンを押して下さい。

火曜日は寺務所定休日です。

その他の日は、なるべく留守にしないよう
心がけておりますが、
タイミング悪く誰もおりませんでしたら
その時は大変申し訳ございません。

元よりご用事があってお越しになる場合は、
あらかじめご連絡をくだされば、
行き違いになることなく
確実にご対応させていただきます。
電話番号は073-422-0473です。

もちろん、ふらりと立ち寄り、
ご自由にお参りしてくださるのも大歓迎です。
ゆずり葉の碑も、ご自由に見学できます。

これからは暑くなってきますから、
どうぞ本堂で休憩なさってくださいね。

 

こちらはおまけ。
寺務所の看板(?)の製作風景です。

IMG_20140323_161835

夜長堂さんの折り紙と、色画用紙で、
切り貼りして作りました。

いわゆる「紙モノ」といわれる、
手紙用品や切手やシール、
折り紙や包装紙などのかわいい紙が
昔から好きなのです。

 

 

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