住職の日記

私が先か他の誰かが先か

めっきりと冷え込んできました。
境内を掃除していても手がかじかんでしまいます。

寒さの影響が大きいと思われますが、
ここ数日間、葬儀の依頼が続きました。
葬儀社さんも長年の経験から、
急に寒くなると亡くなる人が増えると言います。

先日の喪主さんは、
お医者からはお父さんの命について
覚悟しておいてくださいと言われていたけど、
先に亡くなったのはそれまで元気であったお母さんであったそうです。
命の後先は本当に分からないもので、
とても他人事とは思えません。

 

お葬式は頼めるの?

お墓の相談に乗る中で、
もしもの時はお葬式も依頼できるのか?
というご質問は非常に多くあります。

もちろん寺院ですので、
依頼していただければ幸いです。
長年積み立てをしている葬儀社があればそこへ伺いますし、
お寺で葬儀を行うことも多々あります。

善称寺で多いのは、小規模の葬儀です。
近年「家族葬」という言葉が一般化していますが、
お寺でお見送りする場合、
ご家族1〜10人程度のケースが増えています。

通夜や葬儀を行わず、
火葬場にてお見送りをする場合も同様に増えています。

善称寺が大切にしていることは葬儀の規模ではなく、
ご家族が先立つ命をおもうと同時に、
私の命を深く考える機縁をいただくことです。

お墓のお申し込みをされるご家族の中には、
「通夜と葬儀は葬儀社紹介の僧侶にお願いしたけど、
満中陰法要からは善称寺で頼みたい」
というケースもあります。
それでも全然かまいませんが、
途中で僧侶が変わるのであれば、
最初からご相談いただければ良いなぁと
思っております。

安置室

こちらはご遺体をお預かりする安置室の入口です。

安置室から直接出棺されることも多々あります。
安置室はいつでも清潔に保たれておりますので、
安心してご利用ください。

子や孫に負担をかけたくない

昨日、お墓にお申込みをされたご夫婦は、
永代供養墓をお探しでした。

私たちの宗派、浄土真宗本願寺派には
実は「永代供養」という考え方はありません。
ご夫婦には善称寺お墓の仕組みをご説明し、
それなら、ということで納得していただきました。

今後は、善称寺のホームページにある
「永代供養」「永代使用料」などの表記は、
宗派の考え方に反しないように変更していく予定です。

とにかくご夫婦がおっしゃるには、
「子や孫に負担をかけたくない」ということでした。
反対にいうと、今までの寺や墓が負担であったということでしょう。
私たち寺院側も、そのあたりのことをもっと考える必要がありますね。

IMG_1627

 

 

小さなお葬式

ここ数日は、
善称寺に毎日ご遺体が搬送されております。

安置室から火葬場へ直送の方、
お堂にて一日葬を営む方、
出棺時の読経だけを依頼される方など、
お見送りの内容は様々です。

いずれもご遺族10人程度の
小規模のお見送りです。

ご承知のとおり、
立派な葬儀を出さないと成仏できない訳ではありません。
小規模でも、そこには僧侶が立ち会い、
ともに命の真実を考えていける場であれば良いと思います。

それにしても今日の火葬場には
たくさんの棺が運ばれていました。
私たちは、死後どうなるかという大問題を
もっと真剣に考えるべきなのでしょう。

IMG_1828

宗教や宗派は私たちの「生き方」です

今回の葬儀式の喪主さまはクリスチャンの方でしたが、
事情があって仏式(浄土真宗本願寺派)にて葬儀をされました。

今の時代、自分は仏教徒であるという意思を持って
生きている日本人はどれぐらいいるでしょうか。
大抵は、家が代々〇〇宗だから自分も。
その程度の意識であると思います。

しかし、大半のご家庭が仏教の宗派である日本で、
「私はキリスト教徒です」という生き方には、
ある程度の強い意思を感じずにはおれません。

IMG_1825

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死後の世界に宗教や宗派があるわけではないので
宗教や宗派とは私たちの「生き方」です。
多種多様な生き方がある中で、
お互いに尊重しあい、
認め合っていくのが本当の宗教です。

今回の葬儀では私もそのことを意識しながら、
仏教が説く命のお話をさせていただきました。

IMG_1826

息子の隣に銘板を

今日は納骨でした。
先日、火葬場にてお見送りをした方です。
喪主は故人のお母様です。

悲しみは深く、
最初は寂しさのあまり、
お骨の一部を手元に残しておこうかとお考えでした。
しかし、お骨が手元にあることで、
悲しみを引きずるかもしれないと思い直し、
結果的には全てのお骨を納骨されました。
私もそれが良いと思います。

納骨後、お母様も追加でお墓に申し込むことになりました。
銘板(お墓に刻む名前)を息子の隣に設置したいとの思いからです。

息子さんは白い文字で刻まれますが、
お母様のお名前は朱文字で刻まれます。
ご生前の方は朱文字で刻まれるのです。

「これで安心しました。」
お母様はそうおっしゃっていました。
阿弥陀さまにお任せし、安心して生きてと、
先だった息子さまも願ってくれているはずです。

9947

同じ境遇の人同士

「ちょっとお茶でも飲めたらなぁ。」

合同法要の後などに、
みんなで団らんできるような場所があれば、
というご意見をよくいだだきます。

先日は同じ話しの中でこんな言葉もありました。
「未亡人は孤独なのよ!」
同じ境遇の人にしか分からないこともあると。
たしかに。

気軽に利用してもらおうと待合室をリフォームしたのですが、
みなさま、イマイチ利用する気になれないようです。
何かが悪いのでしょう。

でもそんな場所が欲しいとのことなので、
自販機を置く、椅子の配置を考え直す、BGMを流す、気さくな住職を演じる、
などなど、いくつかのことを考えております。

9938

墓じまいという言葉

「自分が死んだら妻と一緒に永代供養に」
と言い残して逝った故人。
今日は、先に眠る奥様のお骨をお墓から取り出して、
本堂にご安置させていただきました。

明日はご遺族がご主人のお骨を持ってこられます。
遺言どおり、奥様と一緒に納骨をさせていただく予定です。

墓じまい、という言葉は少し乱暴なような気もします。
実際には「しまい」ではなく、
その後もご遺族が手を合わせる場所があるのですから。
もう少し優しい言葉があれば良いですね。

外観(ツバキ)

お寺の外周に植えられたサザンカです。
最近ポツリポツリと、
白い花が咲き始めましたよ。

お葬式は仏縁を深める報謝の仏事

本日は火曜日で定休日ですが、
葬儀の予定になっています。

喪主さまとは今回が初めてのご縁です。
田舎に菩提寺があるのですが、
和歌山市は「遠すぎて葬儀に行けない」と言われ、
以前から友人に聞いていた善称寺にお声がけ下さったそうです。

今後は先祖代々の墓も含めて永代供養を考えているそう。
一緒に考えていければと思います。

葬儀は遺族知人が集まって
故人を追憶しながら人生無常のことわりを僧侶から聞き、
仏縁を深める報謝の仏事です。
私たち僧侶はその責任を負っているということを
忘れてはならないでしょう。

 

永代供養ということ

善称寺のゆずり葉の碑では、
「ご命日」「お盆」「お彼岸」「年忌法要」がお勤めされ、
故人への追慕の念を忘れることはありません。

一般的に永代供養とは、
亡くなった方に対して
末長く「冥福を祈る」法要と
位置づけられています。

しかし、実はこのような考え方は
私たちの宗派にはございません。

私たちの宗派では、
阿弥陀如来のはたらきによって
故人は皆、お浄土で仏さまになられたと頂きます。
そのために本堂の阿弥陀如来の前でお勤めし、
経典を読誦して、仏徳を賛嘆します。

供養とは仏さまに対する、
念仏による礼拝供養のことをいうのです。

ご法事を通じて
このようなご縁にあわせていただけでば
本当にありがたいことです。

IMG_0319

ページの先頭へ

ホームへ戻る