お仏壇

お仏壇を購入するきっかけは、
多くの場合家族を亡くしたことではないでしょうか。
手を合わせる日々に、今は亡き大切な人と心をかよわせることができたら。
そんな思いなのかもしれません。
お仏壇を購入すると、必然的に我が家に
ご本尊(阿弥陀如来さま)をお迎えすることとなります。
浄土真宗のご門主は「お住まいにご本尊をそなえていただきたい。
すべての方にご本尊の前で、いのちのあり方をかえりみ、
その大切さを受け止めていただきたい」と述べられています。
かたち無しに、いのちのあり方、
大切さを伝えることは簡単ではないからです。
私たち僧侶は日々、ご本尊である阿弥陀如来さまのお心を
知っていただく努力をいたします。
そして、いつの日か悲しみが生きる力に転じていくことを願い、
お仏壇のある暮らしを提案します。

「お仏壇を購入しても、
引き継ぐ者がいない。」

「後継者がいない」などの理由でお仏壇の購入に踏み切れない方が増えている時代。
そんな方にぜひ知って頂きたいのが、本願寺からお迎えする
小さなお仏壇「いちょう」と「きく」。そして納棺尊号(のうかんそんごう)です。

きく
サイズ
W10.3cm×D2.9cm×H17.2cm
いちょう
サイズ
W19cm×D9cm×H24cm

納棺尊号
(のうかんそんごう)

  • 浄土真宗には尊号(南無阿弥陀仏と書かれた和紙)を棺に入れる慣わしがあります。というのも、葬儀がすんで火葬場に着いてからは、ご本尊がない場合がほとんどですので、そうした場合に棺中の尊号が礼拝の対象となるのです。「いちょう・きく」は小さなお仏壇ですので、納棺尊号として棺に入れることができます。故人と共にお仏壇も荼毘にふされるのです。お仏壇があとに残ることはありません。

あなたの知らない
お仏壇の世界

ご本尊は阿弥陀如来さまです

浄土真宗のご本尊は阿弥陀如来さまで、ご絵像と六字名号のどちらかをご安置します。
ご絵像は、文字通り阿弥陀如来さまのお姿を絵で表したもの、六字名号は阿弥陀如来さまの御名です。
どちらも、すべての人々を摂め取って捨てないという、阿弥陀如来の摂取不捨(せっしゅふしゃ)のおこころをあらわすものです。

「お魂入れ」ではなく
「入仏法要」

浄土真宗では、新しいお仏壇にご本尊をお迎えするときの法要を入仏法要と言います。
「入仏」と言っても、仏さまの「魂」を入れるのではありません。仏さまの方から、欲や迷いに翻弄される私たちを救おうと現れてくださるのです。私たちのために、私たちが用意したお仏壇に入ってくださると思えば良いでしょう。入仏法要とは仏さま「ご本尊」をお迎えしたことを喜び、仏さまのお徳を讃える法要だということです。「お魂入れ」や「お性根入れ」とは言いません。また、入仏法要はお仏壇のお飾りやその意味をお伝えする機会にもなります。我が家にお仏壇が届いたら、ぜひ入仏法要をお勤めしましょう。
[入仏法要懇志2万円〜]

位牌は作らない

仏教の多くの宗派で位牌が用いられるなか、浄土真宗では位牌を用いません。
位牌はもともと儒教(孔子を祖とする教え)の習慣からきたものです。儒教では亡くなった人の生前の官位や姓を記し、これに死者の霊が宿るといわれ祀ったり拝んだりします。
これが日本に伝わり祖先崇拝と結びついて広まりました。これに対して浄土真宗の教義には、私たち人間は「この世の縁が尽きるとき浄土に生まれて仏となり、再び迷いの世に帰り来て人々を教え導く」とあります。つまり命の行き先は位牌ではなく極楽浄土であり、亡き方は私の胸にいつも一緒にいるということです。

過去帳に記録します

亡き方を忘れないために過去帳に法名や故人の記録(俗名・命日など)を記しておきます。会ったことのない曽祖父母など、私に命を繋いでくださったご縁ある方々も分かる範囲で記録すると良いでしょう。
しかし礼拝の対象はあくまでもご本尊ですので、過去帳はご本尊の正面を避けて置くようにします。

よくあるご質問

Q1 お仏壇を購入しなくても
いいですか?
お仏壇の購入を強制することはありません。
Q2 実物を見られますか?
善称寺でご覧頂けます。
Q3 注文・納付方法は?
善称寺を通じて本願寺へ注文し、直接本願寺へお振込いただきます(郵便振替払込用紙が同封されています)。すなわち購入者は本願寺へお布施をすることとなり、阿弥陀如来のみ教えを伝える本願寺の護持発展に貢献することになります。
Q4 お仏壇の処分を考えています。
遷仏法要(一般的に言うお魂抜き)をいたします。ご本尊(仏壇中央の仏像や掛け軸)を善称寺に持参していただくか、ご自宅に伺ってお勤めいたします。 遷仏法要後はお仏壇を地域のルールに則って処分するか、大きくて運搬が困難な場合など自分で処分できない場合は業者に依頼し処分してください。処分業者は善称寺でもご紹介いたします。また、位牌やお札等の引き取り等も可能ですのでご相談下さい。